コウヤマキの魅力｜生産から販売まで生業とするプロが徹底解説

horiadminlifleur20172018年1月20日2018年7月7日一覧

今回は「コウヤマキ」についてのお話です。
「コウヤマキ」と言っても知っている人は知っているが知らない方は全く知らない事をご存知ですか？
でも、そんな「コウヤマキ」がその名を全国に轟かす事件（？）が2006年に起こりました。
これをきっかけにとはいかなかったですが現在も切り花として・シンボルツリーとしてそして名所として広く愛されています。
それでは今回はそんなコウヤマキについてのお話を掘り下げてみます。

コウヤマキとは

　常緑の針葉樹で10mを超える大木となることがあります。朝鮮半島や日本の固有種です。日本では高野山周辺に多く存在することから「コウヤマキ」という名前がついたそうです。ちなみに漢字では「高野槙」と「高野槇」の二つの漢字が使われますが、これはどちらでも良いようです
木自体が耐水性に優れ、風呂桶や屋形船の材料として古くから使われています。
香りも魅力的でエッセンシャルオイルが販売されているほどです。
真言密教の総本山である高野山がある紀伊半島地区では仏花として重宝されています。

又、樹形が良く「木曽五木」や「世界三大造園木」としても知られています。

特徴

　　科属　コウヤマキ科コウヤマキ属
　　学名　Sciadopitys verticillata
　　原産地　日本・朝鮮半島
　　花色　茶褐色

花言葉・誕生花

花言葉：奥床しさ
９月６日の誕生花（http://nihongaka.jp/tc09.html）

由来・お話し

コウヤマキの歴史

コウヤマキは古代から耐水性に優れていることが知られており高級な桶・橋杭・棺の材料として使われてきました。

歴史的にもコウヤマキが登場することは多く、百済の武寧王の棺がコウヤマキでできていることも発掘調査で判明しています。

悠仁親王のお印

2006年に悠仁親王がご誕生された際「コウヤマキがお印に決定した」とニュースが飛び交い関係者が驚いたものです。これは真っすぐに天に向かってに伸びることから、「大きくまっすぐに育ってほしい」という思いが込められたそうです。
お印とは日本の皇族が身の回りの品などに用いる徽章・シンボルマーク（Wikipediaより）で皇室の皆様がお持ちです。
日本の誕生花で9月6日がコウヤマキとなっているのは悠仁親王の誕生日にちなんだものでしょうね。

弘法大師と高野槇

コウヤマキと弘法大師のお話は数多くあります。
そもそもコウヤマキが真言宗の花に選ばれたの「禁植有利竹木」という決まりがあったことによります。
これは当時、高野山では果樹、花樹、竹、漆などを植えることを禁止するもので、このことがコウヤマキを真言宗の仏花とされた理由でした。
その他「日光二荒山神社の弘法大使御手植えの高野槙」などコウヤマキと弘法大使にかかわる名所旧跡等は多数あります。